【相続情報】⑮遺産分割の4つの方法と不動産相続のポイント
2026.09.15
相続人が複数いる場合には、まず「遺産分割協議」を行い、誰がどの財産を取得するのかを相続人全員で話し合って決定する必要があります。
その協議内容に基づいて、不動産の名義変更や預貯金の解約など、各種相続手続きを進めていくことになります。
現金や預貯金であれば比較的分けやすい一方、不動産が含まれる相続では注意が必要です。
不動産は現金のように単純に分割することが難しく、物理的に分けられないケースも多いため、状況に応じた分割方法を検討する必要があります。
なお、遺産分割の方法は、相続人全員が合意していれば柔軟に決めることが可能です。たとえば、特定の相続人がすべての不動産を取得する形も認められています。
もっとも、実際には公平性や今後の利用状況などを踏まえた調整が必要になることが多く、実務では主に次の4つの方法が用いられています。
■代表的な不動産の分割方法
① 共有分割
不動産を複数の相続人で共有名義にする方法です。
一見すると公平に見えますが、将来的に相続が重なることで共有者が増え、権利関係が複雑になるリスクがあります。
また、売却や大規模修繕などを行う際には、共有者間での調整が必要になるため、後々トラブルにつながるケースも少なくありません。
② 現物分割
財産そのものを個別に分ける方法です。
たとえば、複数の土地や不動産がある場合、それぞれを別の相続人が取得する形で分割します。
比較的シンプルな方法ですが、財産価値に差がある場合には、不公平感が生じることもあります。
③ 代償分割
特定の相続人が不動産を取得し、その代わりに他の相続人へ金銭を支払う方法です。
たとえば、自宅を相続した相続人が、他の相続人へ代償金を支払うことで調整します。
不動産を維持しながら公平性を確保しやすいため、実務上よく利用される方法の一つです。
④ 換価分割
不動産を売却し、その売却代金を相続人で分配する方法です。
相続人の誰も利用予定がない不動産や、共有を避けたいケースなどで選ばれることがあります。
現金化できるため分けやすい反面、売却までに時間がかかる場合や、希望価格で売れない可能性もあります。
■不動産相続では「将来」を見据えた判断が重要
不動産を含む相続では、「とりあえず共有にする」といった判断が、将来的なトラブルにつながるケースもあります。
現在の状況だけでなく、
・今後誰が利用するのか
・維持管理は誰が行うのか
・将来的に売却の可能性があるか
といった点も踏まえながら、分割方法を検討することが重要です。
相続財産の内容や家族関係によって適切な方法は異なるため、必要に応じて専門家へ相談しながら進めることが望ましいといえます。
不動産相続・遺産分割に関するご相談は、ENGAGEMENT株式会社までお気軽にお問い合わせください。
※この記事は、公開時点の法令・制度に基づいて作成しています。