【相続コラム】②相続税の配偶者優遇制度
2026.03.10
相続税の負担を考えるうえで、見落とせない制度のひとつが「配偶者控除」です。
これは、配偶者が相続した財産について大きな非課税枠が設けられているもので、残された家族の生活を守る目的で用意されています。
■配偶者控除のポイント
この制度のポイントは、配偶者が取得した遺産について、
「1億6,000万円まで」または「法定相続分の範囲内」であれば、相続税が課税されないという点です。
たとえば、遺産総額が1億2,000万円の場合、配偶者がすべてを相続したとしても、この範囲内に収まるため相続税はかかりません。
また、遺産総額が4億円で、相続人が配偶者と子ども2人というケースを考えてみましょう。
法定相続分どおりに分けた場合、配偶者の取り分は2億円となります。
この金額は1億6,000万円を超えていますが、「法定相続分の範囲内」であるため、やはり相続税は発生しません。
■利用時の注意点
このように、配偶者控除を活用すれば大幅に税負担を抑えることが可能ですが、利用にあたってはいくつかの注意点もあります。
まず、この制度の対象となるのは法律上の配偶者に限られます。
いわゆる事実婚や内縁関係のパートナーは対象外となるため注意が必要です。
さらに、控除を受けるためには、相続開始から10か月以内に遺産分割を完了させたうえで、相続税の申告を行う必要があります。
たとえ最終的に税額がゼロになる場合であっても、申告自体は省略できません。
■将来を見据えた対策
加えて、将来的な「二次相続」も見据えておくことが重要です。
最初の相続で配偶者が多くの財産を取得すると、その後に発生する相続で子どもにかかる税負担が大きくなる可能性があります。
そのため、目先の節税効果だけにとらわれず、将来まで見据えた資産の分け方を検討することが大切です。
状況に応じて専門家のアドバイスを受けながら、バランスの取れた相続対策を進めていきましょう。
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